先週発売されたニューズウィークの中に、
パキスタンの記事があった。
「軍人ムシャラフは政治が嫌いなのだ。
04年高い支持率を誇っていた軍人ムシャラフに、
なぜ直接選挙で信任を得ないのかとたずねたところ、
『私は政治家じゃない』
政治家にならなければ国を治められないことに、
この男は気づかない」
パキスタンは基本的に軍政の国だ。
この記事の中でも
この国を変えようと思えば、
軍部を完全に巻き込み、
かつ満足させておくことが必要だとしている。
ここでひとつ思うのは、
最近の各国のクーデターを見てみても
軍部の考えと国民の考えはそう違わないような気がする。
軍部だって当然世論を考慮に入れてるわけだしね。
この非常事態宣言で真っ先に抗議活動をした人は弁護士だったようです。
これは大統領の横暴全体に対することではなくて、
法の支配に対する冒涜と取られた点が大きいらしい。
こうした動きはパキスタンの市民社会化が進んでいるということの現われなんじゃないかということです。
こう考えると核兵器持ってるし、
パキスタンってかなり危ない国っていうイメージだったんだけど
そうでもなさそうですね。
ちなみに報道されてるとおりムシャラフが来年軍の参謀長官を辞任すると、
パキスタンでは大統領より首相のほうが権限が大きいドイツ型の政治体制をとっているようですし
かなり権力がなくなるようです。
国家元首としてある程度の影響力はあるようですけど。
だったら非常事態宣言なんかしないで、
大統領自体の権力を強くするような法案を考えればよかったんでしょうな。
その辺が「政治家じゃない」んだろうね。