スタグフレーション

鉄鉱石値上げ 鋼材価格の交渉、製品価格への転嫁が焦点に

2月19日9時42分配信 毎日新聞

鉄鉱石値上げ 鋼材価格の交渉、製品価格への転嫁が焦点に

新日鉄君津製鉄所の岸壁に積み上げられた鉄鉱石。鉄鉱石の大幅な値上げで、鉄鋼製品の値上げも避けられない見通しだ

 新日本製鉄などが18日、鉄鉱石購入価格の約65%値上げを受け入れ、販売する鋼材価格の引き上げ交渉に入ることになり、鋼材を使用する自動車や家電などの価格に波及するかが、今後の焦点となる。自動車・電機各社は製品への価格転嫁に慎重で鉄鋼メーカーとの交渉には厳しい姿勢で臨む方針だ。ただ、消費者に価格転嫁しないと、企業側の負担が増し、賃金抑制などに跳ね返る恐れもある。【谷川貴史、森山知実】
 18日合意したブラジル産に続いて豪州産も65%の値上げで決着すれば、日本の鉄鋼業界全体では対前年比で約5000億円の負担増になる見通し。鋼材の平均価格は現在1トン約7万9000円だが、鉄鋼各社は4月以降に2万円程度引き上げて10万円台にしたい考えだ。
 だが、トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は18日、「(鋼材価格引き上げを)価格に転嫁するのは非常に難しい。原価低減の努力をする余地があり、鉄鋼メーカーとも話し合っていきたい」と語った。
 07年の国内新車販売台数(軽自動車を含む)は25年ぶりの低水準に落ち込んでおり、ここで値上げすると車離れに拍車をかけかねない。日産自動車も「ガソリン価格も値上がりし、とても転嫁できる状況ではない」と、鉄鋼メーカー側に応分の負担を求める方針だ。
 電機メーカーも量販店での価格競争が厳しく、鋼材を使う冷蔵庫や洗濯機などの製品価格にはおいそれと転嫁できない。「製品の設計段階で小型・軽量化を進める」(三菱電機)と、コスト削減を進める構えだ。
 自動車・電機各社はこれまで原材料費の高騰を部品統合などの原価低減で吸収してきた。トヨタの07年3月期連結決算は原価低減で営業利益を1000億円押し上げた。だが、原材料費高騰が長引き、原価低減効果は03年3月期の3分の1に低下し、コスト削減は難しさを増している。
 今春闘でも、経営側は、景気減速懸念に加え、原材料費の高騰も理由に賃上げに慎重な姿勢を示している。一段のコスト削減は企業収益を圧迫し、最終的に賃金抑制につながりかねない。
 一方、今回の鉄鉱石の値上げが大幅なだけに、メーカーのコスト削減が限界に達すると、自動車や冷蔵庫・洗濯機といった家電製品の値上げにつながる可能性もある。食品や日用品での値上げが相次ぐ中、消費者の買い控えを加速し、消費を冷え込ませかねない。

相場は悪いし経済指標もかなり悪くなってきてるのに

資源だ得は高いまま。

去年の末に比べればだいぶ落ち着いてきたのかなという感じはしますが、

こういうニュースがあるとまだまだ資源高は続いていくのかなと。

しかし早く何らかの対応を政府としてできないもんかね?