金融庁の言うことなら全部正しいのか?④ ~高値掴みになりがち~

こんにちは。

世田谷区下北沢の行政書士・ファイナンシャルプランナー志塚洋介です。

 

4回にわたって書いてきましたこのシリーズですが、

この記事で終了です。

お付き合いいただきありがとうございました。

 

さて、今回は

「投信を買うと高値掴みになりがち」

という問題点についてです。

 

これは主にテーマ別投信によくある話なのかなと思います。

投資信託を買ってみたはいいが

買ってすぐ、ずるずる下がっていく。。。

まあこれって株でもよくあることじゃないですか!

そもそも「テーマに乗った商品」なので

市場はすでに動いてしまっている可能性は高いんですよね。

株ならまだしも投資信託だと設定までに時間もかかりますし。

なので、買ったときにはすでにそのブームが終わっているという。

それが国内個人投資家の運用益が低いことにつながっているのでは

と金融庁森長官は考えているわけですね。

 

さて、それは本当か?

金融庁の考えとしては

高いときにばっかり買わせるから

その後すぐ下がるんだと言いたいわけですね。

じゃあこんなときに買えたのかよ?!と。

ここで買えてりゃ苦労しないわけですよ。

 

で、日本の個人投資家の特徴として、

株は逆張りをしたがる

投信は順張りをしたがる

ということが挙げられると思います。

(個人的な見解です)

下がってるときというのは

アクティブな株式トレーダーは手を出せますが

投資信託の投資家は基本様子見になってしまいます。

その間でも金融機関の人間だって買ってほしいに決まってます。

(手数料稼がなきゃいけないですし)

「今更このテーマかよ」

みたいなことは金融機関の営業員がよく言うグチです。

金融庁長官ともあろう人が

そんなのを聞きつけて鵜呑みにしてんじゃないの?

って気がします。

 

そして、2回目の記事で

「続きは次の記事で」

と書いてすっかり書き忘れたことですが、

日本の個人投資家の運用成績が悪いのは

高値掴み云々ではなく

国内株の運用成績が悪いからじゃないのか!?

というのが超絶言いたいことなのです。

下の図は日経平均、NYダウ、ハンセン指数の

過去20年間(17年3月末まで)の推移です。

(20年前を100としてます)

日経平均が-4%、NYダウは3.1倍、ハンセンが1.7倍と

日本株のパフォーマンスは圧倒的に悪いです!

では、次に国内個人投資家が保有する投資信託の中身を見てみます。

国内の契約型公募投資信託の純資産総額は98兆7742億円です。

このうち株式投資信託は85兆9381億円、

外貨建て公募投資信託の(海外に投資する投資信託)は28兆6133億円です。

(外貨MMF含む)

つまり純資産総額98兆のうち

少なくとも57兆円は国内の株式に投資する投資信託なわけです。

投資信託全体のうち

半分以上はパフォーマンスの悪い国内株に投資しているわけですから

そりゃ上がらんわと。

ということで、

森長官の言うことは必ずしも当たってるわけではないなじゃないかと

思うところを書きました。

では、個人投資家はどうするべきか

そして、これまでの話をまとめた動画を

アップしてますので

こちらもご覧ください。

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