2018年7月 – ページ 10 – 志塚行政書士FP事務所ブログ

日経の記事です。
有料版の方は記事を直接ご覧ください。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO32607510U8A700C1EE9000/

内容としては、
金融庁が銀行に対して
投信保有者の損益状況について調査した。

その結果、投信を保有している投資家の
約半数が損失を抱えているということが分かった。

その要因としては短期の回転売買によってコストがかさんでいること
そして、毎月分配などへの投資で分配金を出しすぎているため
運用効率が悪くなっていることが考えられる。

ということです。

また、信託報酬は低いに越したことはないわけですが、
記事の中では
「信託報酬の高さが、運用収益とは必ずしも結びつかないこともわかった」
と書かれています。

この相場の中で損失を抱えているっていうのはどういうことなんだろう？
と個人的に思ったわけです。
記事の中でもここ数年マーケットの環境が良かったにもかかわらず
損失を抱えている
ということが非常に問題だということが書かれています。

で、この調査のポイントを改めて考えてみたいと思います。

まず、調査は18年3月末時点。
都銀地銀29行が対象です。
損益には支払われた分配金や購入時手数料も加味するとされています。
いわゆるトータルリターンを見るということですね。

で、その結果下のような結果が得られています。(日経HPより)

で、この調査結果から
短期の回転売買による手数料の増加や
毎月分配による効率悪化
が損失の原因であるという結論に至っています。

また、先ほどの「信託報酬の高さが、運用収益とは必ずしも結びつかないこともわかった」
という結論もでました。

要因は本当にそれだけなのでしょうか？
下の図をご覧ください。

2018年3月末はちょうど米国のVIXショックにより
株式市場が大きく下落している最中でした。

先程見ました投信の平均保有期間と運用損益率が+の顧客割合のグラフが
1～5年という期間で区切られていたので
その中央値である3年間という期間で見てみますと。
NYダウはさすがに大きくプラスになっていますが、
ドル円では大きく円高に動いています。
米国株に投資する場合
当然ドル円の為替も影響しますので為替の動向が重しになっています。
また、日経平均も思ったほどの上昇率ではありません。
さらにドイツDAX指数ではわずかにプラスなだけという形です。

18年3月末というタイミングの悪さが要因だったのではないか？
と考えることもできるのではないでしょうか。
少なくとも要因の一つではあると思います。

また、いつもの毎月分配への批判ですが、
運用効率が悪いのはしょうがないとして
もう少し深く考えてみたいと思います。

ここ数年の毎月分配ファンドの代表格は
「海外REITファンド」でした。
米国や世界のリートに投資し高い分配金を得るというものが
特に人気を集めていたわけです。

そのベンチマークとしてよく見られる。
FTSE NAREIT ALL REITS INDEXは
3年間で▲2.85％となりマイナスとなっています。
またS&PグローバルREIT指数は
同じく3年間で▲7.05％と大きくマイナスです
これらは指数なので信託報酬等のコストは発生しないものです。
つまり販売体制、コスト、高い分配金は問題ではなく
単純にパフォーマンスが悪いのです。

純資産額が減ってきたとはいえ
まだ個人投資家を中心に保有額が多い海外REITファンドです。
銀行の顧客では特に保有額が多くなっていますので
それはプラスにならないよね
ということです。
ここにさらに為替の円高という面も
マイナスに働いてきますので
さらに損失は出やすくなっているはずです。

これは何が悪いのか？
金融機関・営業員の相場観が悪いのです！
世界的な低金利が続いていた中、
不動産市況にはプラスに働くはずという考えや
円安傾向が続くという想定が間違っていたわけです。
（少なくともこの期間においては）

大事なのは銀行・販売員・営業員に
マーケットに対する知識を習得させることではないかと。
手数料もそうですが、
顧客に対してプラスになる商品を販売するというのは
長期保有も大切ですが
儲かる商品を自分で考える力を養うことが重要だと考えています。

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後半に注目銘柄やコメント等ありますので
最後までご覧くださいね！！

今週の日経平均騰落（▲2.32%）
2日 ▲2.21%　ディフェンシブに売り
3日 ▲0.12%　非鉄・素材系軟調
4日 ▲0.31%　半導体関連全面安
5日 ▲0.78%　良品計画大幅安
6日＋1.12%　7月初のプラス

今週のドル円
2日 110.87円
3日 110.58円
4日 110.48円
5日 110.65円
6日 110.42円

今週のNYダウ（＋0.76%)
2日＋0.15%　ISM製造業上振れ
3日 ▲0.54%　半導体株軟調
4日　休場
5日＋0.75%　ISM非製造業上振れ
6日＋0.41%　制裁関税発動で一旦安心感

日本10年債利回り
2日 0.020%
3日 0.025%
4日 –
5日 0.030%
6日 0.030%

米国10年債利回り
2日 2.868%
3日 2.830%
4日 –
5日 2.833%
6日 2.821%

ビットコイン価格　BitFlyer（https://bitflyer.jp?bf=xepnb44z）
30日　 708,181円
1日　　703,675円
2日　　733,500円
3日　　719,617円
4日　　727,582円
5日　　722,570円
6日　　728,865円

7月第2週（7月9日～7月14日）の重要イベント・統計
9日
【国内】
6月国際収支
6月景気ウォッチャー調査

10日
【海外】
（中）6月生産者物価
　　　6月消費者物価
（独）7月ZEW景況感指数

11日
【国内】
5月機械受注
【海外】
（米）6月生産者物価

12日
【海外】
（米）6月消費者物価

13日
【海外】
（中）6月貿易収支
（米）7月ミシガン大学消費者マインド指数
　　　

業種別騰落率上位
1.ガス +0.12％　レノバなど上昇
2.鉱業 -0.10％　原油価格堅調
3.情報 -0.10％　ソフトバンク大幅高
4.医薬 -0.39％　エーザイ大幅高
5.保険 -1.13％　東京海上上昇

業種別騰落率下位
1.ゴム -4.34％　原油価格上昇で費用増懸念
2.非鉄 -2.74％　銅価格など下落
3.小売 -2.57％　ファストリ良品計画急落
4.製品 -2.49％　任天堂下落
5.海運 -2.48％　業種内全面安

前週末比値上がり率ランキング
1.ダイヤ通商(7462) ＋46.71%　固定資産売却
2.田淵電機(6624) ＋43.36%　事業再生ADR申請後
3.ビート(9399) ＋32.30%
4.リンクバル(6046) ＋32.07%　自社株買い発表
5.ＬＣ(8938) ＋25.26%

前週末比値下がり率ランキング
1.ソーバル(2186) ▲23.72%　先週の急騰から一服
2.ジーエヌアイ(2160) ▲22.62%　バイオベンチャーに売り
3.そーせい(4565) ▲22.25%　〃
4.五洋インテ(7519) ▲22.05%　課徴金納付命令勧告
5.ネクステージ(3186) ▲21.60%　決算発表で出尽くし

前週末比国別騰落率上位
1.ﾒﾙﾊﾞﾙ(ｱﾙｾﾞ) +6.05%
2.ﾎﾞﾍﾞｽﾊﾟ(ﾌﾞﾗｼﾞ) +3.09%
3.ボルサ(ﾒｷｼｺ) +2.77%
4.ナスダック総合 +2.37%
5.イスタンブール +2.29%

前週末比国別騰落率下位
1.VN(ベトナム) -4.50%
2.上海総合 -3.52%
3.ST(ｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙ) -2.35%
4.日経平均 -2.32%
5.韓国総合 -2.29%

ちなみに…
TOPIX -2.27%
東証2部指数 -1.34%
JASDAQ -3.41%
マザーズ -5.97%

主要通貨騰落率上位（対円）
1.メキシコペソ +4.45%
2.南アランド +1.64%
3.NZドル +0.92%
4.英ポンド +0.42%
5.ユーロ +0.34%

主要通貨騰落率下位（対円）
1.インドルピー -0.69%
2.タイバーツ -0.55%
3.中国人民元 -0.53%
4.インドネシアルピア -0.48%
5.ロシアルーブル -0.35%

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「志塚のザックリコメント」

今週も金曜日の対中制裁関税発動まで
不安定な動きが続いた。
米国株はそこまでの動揺はなかったが
上海株を中心にアジア株が全体的に軟調だった。

しかし、実際にイベントを通過してしまえば
安心感からか買いが集まり、
週末金曜日は世界的に株高となった。

中国からの報復関税も実施され、
さらに米国からの報復も予想されるが
具体的な案が出てくるまでは
これまでの下落と逆回転の動きになることも考えられる。
その想定で考えるのであれば、
設備投資関連として
コマツ(6301)安川電(6506)オークマ(6103)など
また、先日の震災と今回の豪雨も含め
復興関連銘柄にも注目したい。
不動テトラ(1813)建設技研(9621)など。

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この記事の内容には万全を期しておりますが
うっかりミス的なことも十分にあり得ますのでご注意ください。

みなさんのご意見を取り入れながら
やっていきたいと思っていますので
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メールでご連絡ください。
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