ミャンマーの新憲法、軍事政権

2008/05/11-16:31 不正の指摘、相次ぐ=国民投票、国営紙は「成功」-ミャンマー
 【バンコク11日時事】ミャンマー国外に拠点を置く亡命ミャンマー人のメディアなどは11日、10日に行われた新憲法案の国民投票で多くの不正行為があったと伝えた。国営紙は「成功裏に行われた」と報じたが、中部モン州では投票所で警備担当の警官が何者かに射殺される事件も起きた。
 国営紙「ミャンマーの新しい灯」は11日、1面に「憲法承認のために投票」との見出しを掲げ、軍事政権トップのタン・シュエ国家平和発展評議会(SPDC)議長が投票する場面の写真を掲載。「非常に高い投票率だった」と報じた。

今回の新憲法の内容は国会議員の4分の1を軍人にするなど、

かなり軍事政権ぶりを発揮するような内容になるようです。

1962年に軍事クーデターを起こして以来ずっと軍部が政権を握っているミャンマーですが

その間にいろいろ民主化運動があったものの、軍部が弾圧を続け

いまだ民主化されていない状況です。

特にアウンサンスーチーさんの運動は大きく取りざたされましたね。

今回の新憲法の国民投票においても軍部の監視があったりとか、

公務員に対しては賛成票を投じないと冷遇を示唆するような行動があったりと、

公正な選挙はまったく行われていない様子です。

アメリカなどはミャンマーに対して経済制裁をとっていますが

実はミャンマーは親日路線をとっているので、

日本とは比較的友好的な関係となっています。

民主化団体と政府との対話を求めたりといった呼びかけを日本政府としてはしているようですが

もっと強い圧力が必要かもしれませんね。

だってサイクロンで甚大な被害が出ているのに

救援物資を軍部が止めているらしいですから。

中東問題と原油と

2008/05/07-09:42 NY原油、一時122.73ドル=ナイジェリア治安悪化で連日高値更新
 【ニューヨーク6日時事】6日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場はアフリカ最大の産油国ナイジェリアでの油井爆破をきっかけとした供給懸念の高まりを背景に3営業日続伸し、米国産標準油種WTIの中心限月6月物が一時1バレル=122.73ドルと取引時間中の史上最高値を更新した。
 同限月は前日終値比1.87ドル高の121.84ドルで終了、終値ベースでも最高値を塗り替えた

このナイジェリアの油井爆破なんですけど、

シェルが爆破されたみたいですね。

爆破したのはナイジェリアの反政府組織だとか。

ナイジェリアの政府はかなり腐敗していて、

野党にしろ与党にしろどっちも裏工作して相手を落としいれようとすることしか考えていないような状況だそうです。

この油井爆破ですが、ナイジェリアにあるニジェール川デルタというところで起こったそうです。

ここは豊富に原油が取れるためにしばしば紛争の種になるそうですね。

ここの先住民にイジョー族という人たちがいて、

ニジェール・デルタ人民志願軍(NDPVF)というのを組織したんですね。

ニジェール川デルタは世界第5位の採掘量を誇るのにその利益はすべて欧米、シェルが持っていってしまって、

自分たちは貧しいままじゃないかというのがこの紛争のそもそもの原因です。

地元の民族の弾圧が続くこの地域では欧米と結びついた軍部がジェノサイドを行っているとまで言われています。

これはいつ始まったのかというと、イギリス連邦から独立したときから対立が始まったようで、

欧米側につくものとそうでないものとが争って、

欧米側についたほうが勝ったためにこのような状況になってしまったと。

旧宗主国は独立後にその国を安定させる義務を負っているものだと思います。

自分たちの権益だけ考えていては当然こういう爆破事件、テロなどが後を絶たないですし、

経済に対する影響も大きいです。

欧米諸国にしかるべき対処を求めたいところですね。

練炭→硫化水素

最近は硫化水素自殺って言うのが流行ってるそうです。

消防士やってる知り合いのmixiの日記によれば

近所にかなり被害が出るし、助けに行くのにも危険が伴うんで大変らしいです。

昔から疑問なんですけど、

塩化水素の水溶液を塩酸って言うのに

硫化水素の水溶液は硫酸ではないですよね。

硫化水素=H2S  硫酸=H2SO4

ですもんね。

塩酸はHClですけどこのClとかの第17族の元素は殺菌とか消毒作用がある部類らしいです。

塩素とかフッ素とかヨウ素とか、いわゆるハロゲンって呼ばれてるやつですけど、

そういう特徴があるんですって。

今日はそんなムダ話ということで。

私の環境論

仕事で環境の問題を扱うことがあったので、

以前書いた内容と重複するかもしれないですけど環境の話を。

今年の洞爺湖サミットで環境問題がテーマとして取り上げられることになっていたり、

アルゴアが『不都合な真実』という本を出して、

かなり環境問題に注目が集められています。

個人的には京都議定書のときから注目はしていたのですが…

なので今言いたいこととしては、

環境問題が騒がれ始めたのは今になってからではないこと。

アメリカが自主的に温室効果ガスの削減目標を掲げたからといって、

これまでアメリカが環境問題に無関心だったわけではないこと。

確かに欧州諸国は環境問題に早くから取り組み、

京都メカニズムの推進も早く、排出権取引なんかも日本に比べて活発に行われているようです。

ただ日本は京都議定書に批准したとはいえ、

実際のCO2の排出量削減はほとんど進んでいないし、排出権取引を活発化させるような行動もほとんどとっていないわけです。

日本としては京都議定書を成功させるため、そして自国で開催したというプライドのために、

ほとんど実際の精査やシュミレーションもなしに批准してしまったというのが実際のところだと思います。

反対に京都議定書に批准しなかったアメリカは環境問題に取り組む気がないのかと。

いやいや、アメリカはかなり精密なシュミレーションをした結果、

1990年比で7%の削減は無理だということで

批准しなかったわけですよ。

環境に対する意識は最初っからアメリカのほうが日本より上なんです。

京都メカニズムって名前つけたくらいならその3種類のメカニズムを駆使して目標を早く達成しろって話です。

光市母子殺害事件から日本の刑法を考える

今まではぼんやりテレビでこのニュースを見ていたんですが、

最近高裁で死刑判決が出てからふと思ったことが出てきたのでちょっと書いていきます。

事件が取りざたされた当初は18歳を過ぎてから30日という期間での犯行であったため、

ある程度その年齢が考慮されるのかということが注目されていました。

しかし、最近はその辺はあまり論点ではなくなってきた感じですね。

それよりも少年の反省度合いが見られていると。

反省しているかどうかという点が裁判の行方を左右するということは

加害者が更生する可能性があるかどうかが問題になるということでしょう。

つまり刑罰は犯罪者を更生するためにあるのだと。

いわゆる特別予防論というやつです。

ただ刑罰はそれだけのためにあるんじゃなくて、

刑罰をあらかじめ示しておくことによってその抑止効果を狙う一般予防論、

それから、被害者側の感情を汲み取って加害者に仕返しという形で刑罰を科す応報刑論

っていう刑罰に対する考え方があります。

何が正解ではなくてそれぞれすべての要素が刑罰には含まれていると見るのがおそらく正しいんでしょうが、

当事者としてはそんなことはないでしょう。

本村さんの立場からすれば当然応報刑論的な考え方で加害者の少年には死んでほしいと思うでしょうし、

ニュースを見て本村さんの気持ちに共感する人は死ぬべきだと考えるでしょう。

ただ、今回に弁護側の動き方として特徴的だったのは、

反省だなんだより傷害致死を主張することによってなんとか死刑を免れさせたいということでしょう。

そのときぱっと死刑廃止論について考えたんですけど、

死刑制度が現代に残っている意味っていうのは、

正直なところもうちょっと重い犯罪をしたときに科されるべきなんじゃないかなって気がするんですよね。

政治犯罪とか集団犯罪とか。

人を殺めてしまったということならば無期懲役でいいのではないかと。

(その場合仮釈放はないという前提で)

一生牢獄にいるっていうのは言ってみれば社会的に抹殺されたものと同じだと思うわけですよ。

もうシャバの世界としてはその犯罪者は存在しないんだからそれで応報としては満足してもらう。

犯罪者が死刑になったところで亡くなった被害者の方は帰ってきませんし・・・

で、犯罪者には囚人として死ぬほど働いてもらうと。

どうせ死刑になるくらいの犯罪をしたんだから。かなりこき使ったっていいでしょう。

まあ死ぬほど働いてもらうかどうかはどうでもいいんですけど、

死刑っていうのはもっと限定的に適用されるべきなんじゃないかなと思うんですよね。

今の法務大臣は馬鹿みたいに死刑執行するわけですし。

ただちょっとデリケートな問題なんで、当事者の方からすると何言ってんだって思われると思うんですけど。

まあぱっと考えたことなんですいません。

ジンバブエ?

ジンバブエって国は今まで28年間独裁政治が敷かれていたんですが、

いよいよそれに終止符が打たれるのでは??

って記事がニューズウィークに載ってました。

ジンバブエはもともと植民地だったアフリカの中でもかなり順調な成長を続けている国だったんですが、

今の大統領ムガベの失政によってかなり無残な姿になっているそうです。

理不尽な法律、インフレ率10万%、失業率80%、貧困、と問題が山積みのようです。

当然国民はそんな大統領に愛想をつかし、野党のツァンギライ議長を支持し

おそらく3月の大統領選でもツァンギライ議長が圧勝したものと思われているそうです。

インフレについてですけど、もともと白人が持っていた大規模農場を強制収用して、

国内の農業を大混乱させてものすごい食糧不足に陥らせ、これほどのインフレを起こしてしまったようです。

他にも国外メディアの取材規制があったり、女性差別があったり、

結構めちゃくちゃな国ですね。

よくなっていくといいですが。

トルコの司法クーデター

いわゆる与党の公正発展党(AKP)がイスラム教徒の女性が着用するスカーフを

公の場で着けることを認めたことを受け、

検察当局がこれは憲法違反であるとして党の解党に乗り出した。

要はトルコでは宗教の自由を過度に押し付けており、

スカーフの着用が憲法によって認められていないということらしい。

この辺難しい考え方なのかもしれませんが、アファーマティブアクションみたいな発想で、

普通ならスカーフを着ける着けないの選択は個々人に任せるのが一般的な宗教の自由なんですが、

トルコの場合はそもそも一律につけることを禁止して宗教的な色彩をなくすということのようです。

言ってみれば、卒業式で君が代を歌うか歌わないかという問題があるので、

そもそも卒業式に君が代斉唱の項目を入れない、という感じでしょうかね

で、憲法ではそうだったのに、AKPがそれに反する決定をしたと。

そして検察が違憲だって言っていると。

これは司法当局のクーデターだと言われているんですね。

まあクルド人の問題で揺れているトルコですし、

軍部もある程度の力を持っている国ですからクーデターって言うのは歴史的に見ても珍しいことではないんですが、

親米であり親EUの国家で、EU入りも言われている国ですから影響力はかなり大きいんじゃないかと。

アメリカなんかはこの問題必ず口出ししてくるんでしょうけど、口出す手立てはあまりないらしいんですね。

って言うのもトルコの司法当局やマスコミなんかは世俗派が多いんで、

今の政府とは相容れない。

ただ政治的、経済的なことを考えるとアメリカとの関係の悪化はトルコにとってはおいしくないんですね。

それだけ西側に傾いてる国なんで。

これは理想的な解決策としてはAKPが憲法改正も含め国民と議論を進めていき、

そのなかで段階的に解決へと向かう。

スカーフの問題にしても認めてしまうほうがよいのかは世論しだいだと。

支持率の高いAKPなんで無理する必要はないんじゃないかなと。

総選挙っていう方法もありですしね。

面白い国ですね。

アメリカの衰退

2008/03/31-21:07 米大統領、東欧歴訪へ出発=欧州側と厳しい協議に
 【ワシントン31日時事】ブッシュ米大統領は31日、ルーマニアの首都ブカレストで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議出席やその後のロシア訪問を柱とする1週間の中東欧・ロシア歴訪に出発した。アフガニスタンでの欧州の軍事的負担増加やNATO拡大問題でドイツを中心に欧州諸国とのあつれきが増しており、摩擦の続くロシアとの調整など難題山積の外遊となる。
 今回のNATO首脳会議を前に、確執が目立つのが米独関係だ。開戦6年目のイラクに足を取られる米国は、旧支配勢力タリバンの活動が活発なアフガン南部の危険地域で欧州各国の負担拡大を要求。しかし、国防軍の戦闘任務拡大に慎重なドイツが難色を示すなど、NATO内部では激しい戦闘に従事する米・英・カナダ、オランダのグループと任務拡大に消極的な国々との溝が深い。
 NATO拡大でも、ブッシュ大統領はクロアチア、マケドニア、アルバニアのバルカン3カ国の新規加盟を支持。旧ソ連ウクライナとグルジアも加盟の前段階の地位に置きたい考えだが、欧州にはロシアへの刺激を懸念し慎重論が強い。

2000年代かなり世界情勢変わってますよね。

前からチョコチョコ書いてますけど、

アメリカ一国体制の終焉。

欧州の台頭、そしてロシアの復活って所でしょうかね。

もう少しするとこれに中国が加わってくると。

国連が思うように動かせないならNATOだけでもってことで

NATOを思うがままにしたいんでしょうがその内部に亀裂ができてきているわけですな。

ひたすら拡大を続けてきたわけですから、

当然その内部には派閥みたいなものが生まれてくるものですよね。

旧西側諸国と旧東側諸国、そしてNATOに加盟していない周辺諸国。

アメリカが今の経済不安と中東情勢が落ち着かない限り、

アメリカへの他国の忠誠心を取り戻すのは難しいでしょうね。

でもそのためには他の国の協力が必要だしってことで、

これはアメリカの衰退の序章のような気がしますね。

対話を…??

2008/03/18-23:50 中国はダライ・ラマと対話を=五輪ボイコットは求めず-米高官
 【ワシントン18日時事】クリステンセン米国務副次官補(東アジア・太平洋担当)は18日、中国チベット自治区で起きた大規模暴動について、「少数派チベット人の不満に中国が対処する必要性を示した」と述べ、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世やその特使との直接対話を行うよう中国に重ねて求めた。米上下両院の超党派諮問機関、米中経済・安全保障再検討委員会で証言した。
 副次官補はこの中で、「五輪は、中国が経済発展だけでなく、人権状況改善など社会的発展を世界に示す機会」とし、「中国が五輪を真に成功させるには、人権面などで進展を見せる必要がある」と指摘した。ただ、「米政府としては、五輪のボイコットは求めていない」と述べた。

昨日に続きですが、そんなに気になるニュースもなかったので。

アメリカがそんなことよく言えますわ。

散々他の国に介入して爆弾投げ込んできた国が。

ただやっぱり今のアメリカでは中国の問題まで介入する力も経済力もないんでしょう。

発言の内容が知らんぷりって感じですね

そろそろアメリカも大きな口をたたけなくなってきたのかなと

チベットで思い出す日本の外交

2008/03/17-11:15 ダライ・ラマ発言は無意味=「文化虐殺」に反論-チベット自治区指導者
 【北京17日時事】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が16日の記者会見で「文化的虐殺」とチベット問題で中国を非難したことに対し、国営新華社通信は17日、「全く無意味」とするチベット自治区指導者の反論を伝えた。
 自治区人民代表大会のレグチョグ常務委員会主任は「農奴制の旧社会には『市民』の概念は存在さえしなかった」と述べ、共産党政権によってチベット人民が解放されたと指摘。チベット寺院など伝統文化も保護されていると強調した。

中国が日本を批判する際、

わたしはいっつもチベットのことが頭に浮かぶんですが、

従軍尉安婦がどうとか虐殺があったとかないとか言われるとお前らはどうなんだという感じになります。

そんな右の意見を言うつもりはないんですが

国際問題の多くは自分のことを棚にあげて…って感じのことが多すぎると思います。

ただ結局それがまかり通ってしまう。

つまり権利の上に安座していてはその権利を失ってしまうみたいなことで、

少し強引にでも自分たちの権利・主張を発信し続けなきゃいけないんだと。

ここで日本は絶対に折れちゃいけない。

あまりに他国が自信満々に言うもんだから相手の言っていることが正しいのかって気になるのが日本人なんですね。

ただ国際社会の中でやっていくってことは、他国と徹底的に意見を戦わせて、証拠なり何なりを出してやりあうことが大事であり、

そこが日本に足りないところなんでしょうね。

がんばれ日本!!